パラレルストーリー 20話(南美穂)
社会人になった彼女は、大学生の時よりもさらに派手になっていった。
週に5日は夜の街へ出掛け、遊んでいた。
彼氏はいたが、さらにいい男を見つけるために、男に目を光らせていた。
彼女が4歳の時、父親は母と私を捨て、外で出会った女とどこかへ蒸発してしまった。
お金がなく好きなこともできない環境で育った彼女は、地位のある男を求めていた。
話の合う同学年の彼氏は作ってはいたが結婚とは別の話。
結婚相手の理想は年上で資産のある男。
これは南美穂の話である。
そんなある日、バーで一人で飲んでいると男に話しかけられた。
外見が、どストライクだった。
話も合い、意気投合した。男は永山といった。
しばらくすると、男が別の男を呼び3人で飲むことになった。
合流した男の家は資産家で、田舎に山をいくつも持っているらしい。
美穂は結婚相手として惹かれた。
決して外見は良くなく、無愛想ではあったが、好きと結婚は別。
電話番号を交換して家へ帰った。
その夜、早速連絡があった。
今度ご飯でも行きませんか。
美穂は今日の会話の中で話に出した香織を誘うことにした。
確か、話してみたいと言ってたし、香織なら安心。
その後の話は知っての通り、4人で会ってからすぐに美穂はその資産家の男、早坂と結婚することになる。