パラレルストーリー 5話(伊藤香織)
今日は彼と3回目のデートだった。
彼とはまだ付き合っていない。
香織は新一とよく合うようになっていた。
初めは二人とも人見知りなので心配だったが、二人だとなぜか話しやすく、気が合った。
今日は海までドライブに行き、夜の海岸を二人で歩いた。
とても良い雰囲気で、告白されるかもと考えていたが、特に何もなく、そのまま帰ってきた。
恋愛対象に見られていないのだろうか。
二人とも26歳で同い年。
側から見たらカップルに見えただろう。
香織は少し不安になってきていた。
二人で遊びに行くようになってから半年、恋愛としては何も進展していなかった。
香織の方は付き合う準備はできていたが、できれば男性から告白してもらいたいという思いがある。
結婚を焦ってはいなかったが、女性としては時間を無駄にはできない。
次のデートでは、遠回しに新一の気持ちを探ろうと考えていた。